局所麻酔薬アレルギー

■出典
日本アレルギー学会 第4回アレルギー講習会テキスト p405-
埼玉医科大学呼吸器内科:中込一之先生の御講演より



■局所麻酔薬による副反応

①局所麻酔薬が原因でないもの
・心身反応
 血管迷走神経反射・過換気症候群・内因性交感神経刺激
・医療行為自体によるもの 
 外傷

②局所麻酔薬自体の毒性(誰でも起こる)
・中枢神経作用
・心血管系作用

③局所麻酔薬に感受性のある特異例で認めるもの (狭義の局所麻酔薬アレルギー)
・アレルギー反応
・過敏体質



■実際は?
・海外の報告では、歯科治療での局所麻酔薬使用による全身副反応の頻度は0.5%前後であり、そのうちの80-90%が血管迷走神経失神と報告された。
 →ほとんど、真の局所麻酔薬アレルギーではない。

・しかし、全身性副反応が起こった場合、アレルギー学的な根拠がなくても局所麻酔薬アレルギーと診断され、局所麻酔薬なしまたは全身麻酔薬が選択されてしまう。

・一方、真の局所麻酔薬アレルギーのアナフィラキシー例も少数だが報告されており、血管迷走神経反射なのか、真のアレルギーなのか、見極める必要性がある。



■診断
 ①スキンプリックテスト
 ②漸増皮下注射チャレンジテスト



■診断はどちらかの検査一方だけではダメ?
・スキンプリックテストは、偽陽性がある。
・一方で、スキンプリック陰性・皮下注射チャレンジテスト陽性例が多数報告された。
・つまり、診断精度を高めるためには、両方行った方がよい。



■添加物を含有する局所麻酔薬がよい? 実際に使用する局所麻酔薬がよい?

・添加物なしのメリット
 海外では添加物なしが一般的。
 添加物(ピロ亜硫酸ナトリウム)に対するアレルギーも報告されている。
 血管収縮薬による偽陰性の可能性がある(?)



■臨床的なハードルが高いチャレンジテストができない場合は?
・添加物ありの薬剤だった場合、添加物なしに切り替えてみる。
・遅発型反応については、エステル型同士では交差性があるが、アミド型では交差性が少ない?
 →アミド型を使用するのも選択肢の1つ。

  • 最終更新:2018-01-29 14:44:03

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