起立性調節性障害(OD)

■出典
小児疾患診療のための病態生理3 改定5版 p847


■分類


①INOH (Instantaneous Orthostatic hypotension:起立直後性低血圧)

ノルアドレナリンの分泌異常 (末梢血管をうまく締められない)

・起立する
→動脈血・静脈血ともに下行し、血管内volumeが増えることで、動脈・静脈ともに末梢血管抵抗が下がる
→血圧が低下する
→代償として、視床下部~孤束核(いわゆる自律神経中枢)がノルアドレナリンを放出し、動脈で末梢血管抵抗が収縮する
 (心理的ストレスが影響するのは、大脳皮質がさらに高位から関与しているため)



②POTS (postural tachycardia:体位性頻脈症候群)

脳循環の自己調節能が低下
・血圧低下はないが、代償性に頻脈になる。
・INOHとは異なり、ノルアドレナリンの分泌は正常なので頻脈で代償できるが、脳循環の自己調節能が低下しているため、脳血流が低下してしまう


③delayed OH (delayed Orthostatic Hypotension:遷延性起立性低血圧)

静脈血が下行
→静脈還流が低下
→心拍出量が低下する
→動脈における末梢血管の収縮が起こるが、(時間的に?)心拍出量低下に追いつかない


④VVS (Vasovagal syncope:血管迷走神経失神)

起立する
→血圧が低下する
→交感神経優位に
→心拍数増加
→今度は、血管運動中枢に対する抑制
→血管拡張
→副交感神経優位
→心拍数低下
→失神



■頻度

・INOH:   22.8%
・POTS:   20.7%
・delayed OH: 5.0%
・VVS: 1.0%
 →血圧低下を伴うものと、そうでないものの比率が、大体、1:1



■診断基準

・INOH
 起立後回復時間が25秒以上
 起立後回復時間が20秒以上かつ 平均血圧が60%以上低下する
 重症では、15%以上の収縮期血圧低下が持続

・POTS
 起立3分以後に、 HR115以上 または HRが35以上増加

  • 最終更新:2018-04-17 16:09:13

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード